デザインに正解はある

デザイナー同士で話していると「デザインに正解はない」といった話題になることがしばしばあります。デザインは見た目を司りますので主観的にとらわれやすく、そういった意味では「デザインに正解はない」に辿り着くのも自然な流れなのかも知れません。

もしかしてデザインの正解を100人が見て100人が気に入ることを着地としているのでしょうか?だとすれば、その答えは迷宮の中でしょう。それに100人が100人、気に入るデザインというのはデザイナーのエゴのような気もします。同じ家庭に生まれ育った兄弟でさえ、趣味趣向は違います。人は同じではないのですから仕方ありません。しかし、そこを志すのはクリエイターとしては正解だと思います。

視点が変われば考え方が変わる

前置きはこれぐらいにしておいて、実は僕も「デザインに正解はない」派でした。それはデザイナー視点、制作者視点だったからです。今も主にはデザイナー視点だと思いますが、僕自身、今年テーマに掲げてる「多角的視点」で見たときに、デザインの答えが見えてきました。

デザインは目的を達成するための手段

そもそもWebサイトはそのサイトに設定された目的を達成するためにあります。言わずもがなですね。そこが解っているにもかかわらず「デザインに正解はない」と言うのは、そもそもの目的を見失っていると言われても仕方ありません。

要は目的を達成するためのデザインであればいいというわけです。言葉にしてしまうとすごく簡単に感じられますが実際にそれを実行するのは難しいことです。目的を達成するにはマーケティングの要素もふんだんに絡んできます。指標となる数値も必要ですし根拠となる数値も必要です。確率を計算する数値も必要です。様々な調査データを基に作成されたデザインとは「正解のデザイン」のはずです。もちろん目標値を達成すればの話しですが、直感に頼ったデザインよりも目標値に近づけるはずです。我々クリエイターはもう少し数値と仲良くなる必要があるように感じる今日この頃です。

デザインは顧客満足度を上げる付加価値でもある

もう一点忘れてはいけないことがあります。デザインは顧客満足度をあげる付加価値でもあるということです。付加価値という面でクライアントの要望に応えクリアする。サイトの目標もクリアする。それが美しいフィニッシュですね。デザイナーは目的達成を至上目的にするだけではなくクオリティーも落としてはダメだと言うことです。大変だけどやりがいがありますね。