初めて購入したMacはiBookG4
Macを購入した目的は自分の楽曲をアウトプットするホームページを作成するためです。正直、ホームページさえ作成できればMacであろうがWindowsであろうが、どちらでもよかったのですが「音楽にはMac」と周囲にすすめられ、Macをチョイスいたしました。
Macを購入し最初に起動したアプリケーションはアイコンがギターだったGarageBandです。GarageBandを起動するとマニュアルを見なくても直感的にわかるインターフェイスに加えクオリティーの高いリアル音源、音源を加工するためのエフェクト、これがバンドルされているアプリケーションであることに、ビビりました。ビビりまくりました。 ちなみに当時の僕はバンドルなんて言葉は知りませんでした。しばらくの間Macを購入した目的を忘れGarageBandでの楽曲作りに励みました。楽曲がたまっていくにつれ、Macを購入した目的を思い出しホームページ作成に着手いたしました。
OS X を知るところからのスタート
ホームページを作成するために色々と検索しましたが、当時の記事はWindows向けに書かれていることが大半で、記事で紹介されているフリーソフトもMacで使えるものが、ほとんど無く、ほとほと困り果てていました。MacどころかWindowsのことすらわからなかった僕はフォルダとファインダは全く別物だと思っていましたし、ドラッグって何?ぐらいの勢いで無知でした。とりあえず、このままでは何もできないと言うことだけは分かりましたので、OS Xの書籍とMac版のはじめてのホームページみたいなタイトルの書籍を購入しました。ネットで調べるにもどんなキーワードで検索すればいいのかも分かりませんでしたから正しい選択でした。
MacとWindowsの表示の差
すったもんだを繰り返し、購入した書籍とGoogle先生のお力お借りしてようやくホームページを完成させる事ができました。早速完成したホームページを宣伝するため友人にURLを教え、ホームページを見てもらうとWindowsのIEで表示が崩れているとご指摘をいただきました。この頃からIEとの戦いが始まりました。原因を調べ対策を施しても今みたいにWindowsの検証環境がありませんでしたので友人に都度確認してもらうしか方法がありませんでした。人づてで表示崩れを修正するのは、なかなか至難の業で何ターンやり取りしたのか記憶に無いぐらいやり取りしました。感謝しかありません。
そうこうしてるうちに、なんだかホームページを作成することの方が楽しくなってきました。学生時代から ギターだけが楽しみだった僕はすごく新鮮な気持ちでした。そのうちにホームページ制作を仕事にしたいと強く思うようになり制作会社に就職する事を決意したのです。
デザインを覚えた制作会社時代
ホームページを制作するといっても興味があったのはデザインではなく、コーディングです。当時からデザインは必要最低限のほうが、カッコいいと思っていたので商業ベースのデザインには興味がありませんでした。それにアプリケーションの使い方も知りませんでした。Adobe系のアプリケーションの使い方を覚えたのはバイトで画像加工をやらせていただいた時です。兄の会社の人手が足りなくて切り抜きと、簡単な補正だけのお仕事でした。その時にAdobe系一式の使い方を覚えました。
そのご更なるスキルアップを目指し制作会社に就職します。そこの制作会社ではWebだけではなく紙媒体も扱っていました。どちらかと言うと紙がメインでした。そんな環境でしたのでPhotoshopとIllustratorとデザインのスキルがかなり求められました。僕は面接時デザインもできます!とかハッタリをかまして採用にこぎつけたので結構あせりましたが、持ち前の図々しさと社内営業力で、危機を乗り越えなんとか仕事をこなしていましたが、Webの仕事の割合が少なかったので、コーディングに触れる機会がすくなく、ちゃんとWeb専門の制作会社に転職する事を決意します。ちなみにこの頃まだiBookは現役です!
分業制でデザインに目覚める
次に就職した制作会社は制作スタッフだけで80人以上のスタッフを抱え、間接部門やら全部含めると200人規模の会社に就職しました。めっちゃオシャレなビルに入っていたので面接時、雰囲気にのまれましたが、無事採用をいただきました。そこの制作会社はディレクター、デザイナー、コーダー、ライター、システム、サポートと各セクションがあり完全分業制でした。僕はコーダーとして面接にいったつもりだったのですが、デザイナーとして採用されてしまいました。些細なことは気にしても仕方ないのとネゴには自信があったので、入社さえすればこっちのもん、いずれそっちに配属させてもらえばいっか程度にしか思っていませんでした。
分業でWebデザイナーとしてデザインするのは想像以上に楽しくて、いつのまにかデザインにのめり込んでいました。そして気がつけばデザインセクションのリーダーになっていました。ちょうど上の人間が辞めて行ってたタイミングだったので実力でなったわけではありませんが、デザインに興味がなかった自分がその立場になれたことに驚きました。ですが人生いいことばかりではありません。その制作会社は倒産してしまったのです。そしてこのタイミングでインテルMacのiMacを購入しました。24インチの白の筐体です。
Macが創った僕のスキル
ぼくは結構お年を召していたので正直倒産はあせりました。マンションも購入したばかりだしこれからって時に!と悔いてばかりいても始まらないので、また就職活動をはじめました。今回はかなりの数の制作実績があったので、面接に行った全社採用をいただきました。ありがたいことです。しかし全ての採用を断り、独立することを決意したのです。
なんのコネもなかったので博打です。実際最初の2年ぐらいは極貧でした。タイムマシンにのってあの当時の自分に「ご利用は計画的に」と言ってやりたい心境ですが、どうにかこうにか独立して今年で7期目を迎えます。ありがたい話しです。そしてMacも今は3代目でMacBook Pro 17-inch, Early 2011をメインで使っています。
いまの僕があるのはMacと出会ったからです。Macと共にスキルを磨き、Macと共に感性を磨き、Macと共に仕事に励み、今もMacと共に歩んでいます。あのときMacを購入していなければ今の人生は無かったのかもしれません。今の僕を与えてくれたのはMacです。